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中部山岳地域は、3つの地殻プレートの交差点という、世界でも稀な複雑な地学的背景の下に成立した、変化に富む山岳地域です。そこは、人間にとっても、生き物にとっても、かけがえのない場所です。

 第一に、中部山岳地域は日本の屋根であり、首都圏や名古屋などの人口密集地を含む広域の人々の水瓶です。中部山岳地域の生態系は、水の安定供給、良好な水質の保持、土砂災害や洪水の防止など、私達の生命・健康・財産に直結する機能(生態系サービス)を有しているのです。また、山岳地域から供給される食・住・薬などの生物資源は、私達の暮らしを豊かにしてくれます。
 第二に、中部山岳地域は生物多様性の揺りかごです。日本自体が世界の生物多様性ホットスポットの一つですが、日本の生き物が多様なのは、南北に緯度方向に長いことと、上下に標高方向に幅広いことが、理由としてあげられます。中部山岳地域の気候帯は標高によって温帯から寒帯にまでまたがり、多様な生息場所を作っています。また、多くの独立した山塊が密集していることから、独特の生物進化の歴史を持っています。
 その中部山岳地域がいま、急速な環境変動にさらされています。日本ではすでに、特に1980年代以降、温暖化による影響が顕在化しています。山岳域は周極域と並んで、温暖化の影響を最も受ける生態系であることがIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次報告書でも指摘されています。最も寒いところに棲む生物は、そこが温かくなるともう逃げ場所がないからです。日本の誇る高山のお花畑帯がシカやサルの食害によって急激に衰退していること、ライチョウや高山蝶などの遺存種が絶滅の危機に瀕していることなど、すでに環境変動や人間活動の影響のいくつかが顕在化しています。
そこで、中部山岳地域に研究フィールドを有する筑波大学・信州大学・岐阜大学の三大学が連携し、中部山岳地域の環境変動が生態系と人間にどのような影響を与えるかを解明・予測し、その緩和策を探る事業を開始しました。気候、地形、水循環、物質循環、炭素循環、生物多様性の専門家が結集し、分野横断的にこの問題に取り組んでいきます。 

より詳細な研究内容は、下記からCOP10出展ポスターをご参照ください。下記リンクからダウンロード可能です。

COP10出展ポスター

 

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各サイトの詳細は 研究サイト へ


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当プロジェクトは4つの研究グループからなっています。各大学に所属する各研究分野の専門家が、大学の枠を超えて知識・技術を結集し、対象とする現象の解明に取り組みます。